江戸名所図会 王子の神社めぐり・その1(東京都北区)
装束稲荷神社・王子稲荷神社
あやしさあふれるファンタジー「王子装束稲荷神社」
昔々この一帯は田畑や野原が広がっていました。
そこに一本の榎の大木あり、この場所に社を建てたそうです。
そして毎年大晦日の夜、各地の狐が社に集まりここで装束を整えて王子稲荷へお参りするのが恒例となっていました。
土地の農民達は行列の狐火の多少や状態によって来年の豊凶を占ったそうです。
そんな逸話が残る「王子装束稲荷」です。
江戸名所図会には「装束畠 衣装榎」と紹介してあります。
衣装榎とは、絵の中央の大木のこと。装束畠とは、榎の大木がある周辺一帯のこと。
当時の榎は道路拡張工事で切り倒され現存していません。場所も今の場所に移り、社と装束榎の碑が建てられました。
現在も大晦日の夜に狐の面を付けて行列する地元のお祭りがあります。
人を化かすと言われる狐、特に王子稲荷の狐は有名だった(落語より)「王子稲荷神社」
晦日の夜に狐の面を付けて行列する地元のお祭では、行列が装束稲荷からこの王子稲荷神社を目指します。
王子稲荷神社は、東国三十三国稲荷総司であると言い伝えがあります。
王子稲荷神社は、昔「岸稲荷」と称していました。この地域を治めていた豊島氏が、紀州の熊野神社を勧請して王子神社を祀り地名も王子となり「岸稲荷」も「王子稲荷神社」と改まりました。
鳥居の両脇には幼稚園があります。
写真に写っている2つの階段は幼稚園の敷地内にあります。なので、幼稚園が開園中は幼稚園の子供たちの場所になるため、この階段を通ることができません。
幼稚園開園中は脇の参道から神社に入ります。
境内には沢山の狐がいます。特にユーモラスな表情の狐はこちらです。
つづく